第八話

第八話

 

 

 

 数日後、世界中にあるニュースが満ちあふれた。
 フランスの代表企業であるデュノア社で起きた不正とその摘発についてであった。
 この一件でデュノア社はEUの次期主力IS開発コンペであるイグニッションプランから辞退することを表明。現社長も辞任を表明したが社員からの強い慰留が嘆願されて報酬全額の返上5年間を宣言するにとどまった。
 が、役員であるデュノア婦人の行った犯行は目を覆うばかりの凶行が数多く発覚し、即日逮捕送検が行われ、早々に裁判予定まで組み込まれていた。
 社員や役員の一部も即日逮捕されていることから、その準備はずいぶんと長い時間をかけられていたことが解るとニュースは語る。

 これにあわせてデュノアの性別の修正が行われた。


 期待の美少年は実のところ美少女でしたという事で一部落胆はあったものの、少女マンガばりの頑張り物語は多くの生徒の共感を呼び、彼女を受け入れさせる土壌になったのであった。
 加えて彼女の語るところの男子ISライダーが早々に気づいてかばったという話は美談として新聞部の取材対象となり、わりと深いところまで聞き込みされてしまったのが何とも。
 まぁ共感性生物である女性には、それなりのつぼがあるわけで。
 話のもって行き方は公開前にいろいろと研究したからなぁ。

「今も祐司さんの『対人同情ダイアグラム』は冷や汗が出るような内容ですわ」
「貴族様にはきかないんだけどねぇ」
「少なくとも、大衆への公開弁論がありましたら参考にさせていただきたい内容ですわ」

 使うのはかまわないけど、あれって国によって微妙に違うしなぁ。

「そうですの?」
「宗教とか違うと、その民族の正義が変わるんだよ。正しい行いをしているって言う表現は、基本、考え方が中心になるし」

 そういう意味で言えば、日本は混沌としつつとらえやすい。
 逆に、アメリカの正義という物差しがあるUSAはわかりやすいようでわかりにくい。
 宗教と民族と地域性と出身国母胎コミュニティー、そして表と裏がバラバラだからだ。

「誰にでも通じる話って言うのはあるけど、それをきいてどう思うかは人によって千差万別だ」
「はぁ、祐司さん。その辺の話を今度じっくりお聞かせいただけますか?」
「俺もきかせてくれよ、祐司。そういう話って前はぜんぜんしてくれなかったじゃないか」
「セシリアは聞きたい内容をまとめてほしい。一夏はやめとけ。人間不信なるぞ」

 俺自身が何故そんな分析をしてきたかと言えば、IS学園に入るまで気を許せる人間が両手で余るほどしかいなかったことに影響する。
 全うに話しかけてくれる友人など片手で余る。
 そんな思い出をかみしめるとIS学園と言うところが如何に浮き世離れしているかがしれるわけで。
 そんな場所に導いてくれた一夏には感謝の念がたえない。
 まぁ恥ずかしいから言わないが。

「でもなぁ、祐司と同じぐらいとは言わないが、半分程度は考えろとか千冬姉に言われてるんだよなぁ」
「俺の答えを聞くんじゃなくて、自分で考えた答えをおれと比べるべきだろ」
「・・・そうなんだけどなぁ」

 がりがり頭をかく一夏。

「さってと、休憩時間は終わりだ。そろそろ向こうのピットで篠ノ之がしびれを切らしてるんじゃないか」

 そう、現在模擬戦の休憩中。
 セシリア・俺・一夏がこっちのピット。
 篠ノ之・鈴・デュノアが向こうのピット。
 いろいろと組み合わせがあるものの、チーム戦のようにランダムで人間を出す形で模擬戦をしてる。
 俺と篠ノ之が練習機なので、それなりにハンデかと思いきや、練習機使用の自由権が俺にあるため、割と予想できないという癖のある要素になっている。
 この模擬戦形式をみた織斑先生は深い関心をして、今後の企画に役立てようとか言っていたのが印象的であった。

「向こうの次は、デュノアか?」
「順当に行けばそうだけど、シールドエネルギー補給が出来る程度の時間があったから鈴って可能性もあるぞ」
(わたくし)は箒さんではないかと」

 こんな戦術予想も必要な部分もおもしろい訳で。
 上級生もまねし始めているというのがさらにおもしろい。

「じゃ、俺も箒で」
「篠ノ之ってことは、近接重視か?」
「最近射撃場で姿を見ますわ」
「おお、そりゃおもしろい話だ」

 こんな情報収集も普段する必要があるあたり、日々の緊張感もあっていいかもしれないが。

 ともあれ、この公称三人戦。
 裏向きでは「対戦式じゃんけん」と呼ばれる模擬戦方式の企画者として俺の名前が書き込まれて学園に提出されたと知ったのは、ずいぶん先の話である。

 

 


 企画者というか陰謀者というか、まぁ黒幕的な評判が全校に染み渡った頃、次なる企画が発表された。
 本来であれば学年別個人戦、となる話だが、突如ペアタッグトーナメントに切り替えられたあとで「三人戦」となったのはどうにもこうにも。
 職員室でも大いに揉めたそうだが、この三人戦の基礎データを取って次回のモンドグロッソに取り込みたいというIS委員会の要望が入ったのは事実だろう。
 ともあれ、すでに三人戦は全校レベルに広がっているので問題はないだろうが、決定的な問題がないわけではない。

 ぼっち対策である。

 そのことで織斑先生に呼び出されてしまった。

「阪上。頼む」

 生徒指導室で、いきなりの一礼であった。
 隣にいる一夏もどん引きである。

「知っているだろうが、ラウラが孤立しすぎている」

 一夏への先制攻撃以降、クラスどころか学年単位で浮いていたりする。
 まぁ如何にISを学んでいようとも、暴力は別という流れもあるわけで。
 彼女自身は関係ないと割り切っているようだが、今回の三人戦では大きな問題となる。
 少なくとも、三人戦を十分に生かすためには、同等のコミュ力をもった二人が必要になる。
 で、俺をラウラにつけてもう一人は、とか何とか言うプランらしい。
 見事にザルともうしますか何というか。

「・・・あー、織斑先生。そういうのってあまり感心しないんじゃないんですかねぇ?」
「だまれ、織斑。私は阪上に話をしているのだ」

 わりと切実らしい。

「副クラス代表へ、クラスの和を調整するようにという依頼と理解していいでしょうか」
「・・・そういう風に受け取ってくれれば助かる」

 まぁ、こういう話に落とすほかない。
 つうわけで、三人戦は、こういう組み合わせになった。

 俺、ラウラ、デュノア。
 一夏、篠ノ之、セシリア。

 鈴は二組でくむ方向で調整。
 三人戦の先駆者が固まりすぎるのはよくないと言うつっこみより、二組ともっと交流しろよ、クラス代表、という指摘の方が重い。

「・・・うん、ごめん」

 肩をすぼめる鈴をみると、甘いことを言ってしまいそうになるが、ここは我慢。

「・・・祐司、なんか胸が痛いんだけど」
「シャルロット、我慢だ、我慢」

 同じチームを組むと言うことで、名前で呼び合うことにした俺たちであったが、なにげに色々と通じ合っているのが面白い気がする。

「うむ、この三人戦という模擬戦、もう少し早くふれ合いたかったな」

 ルールや戦闘様式などを卓上でシミュレートしているところで、ラウラは感心した風に頷く。

「俺個人としては、この規模を大きくして、クラス全体マッチなんて言うのを考えるんだけどな」
「・・・阪上、詳しい話を聞きたい」
「祐司、どういうこと?」

 たとえば、と俺は山形県天童市の人間将棋の話をする。
 大きな将棋盤で駒の替わりの人間が動いて将棋対戦をすると言うもの。
 これをISを纏った人間がするのだが、駒の取り合いはIS模擬戦闘で決まる、みたいな。

「「・・・おお」」

 まぁクラス単位での技量差やら指揮官の資質なんかも問われるけど、正直面白いと思う。
 もちろん、駒自体は小さなものでやって、IS模擬戦の部分だけをアリーナで行う方が楽だろうけど。

「・・・阪上君、その話もう少し詳しく聞かせてくれませんか?」

 どこからともなく山田先生があらわれて、色々とメモを開始。

「なるほど、三人戦の大本はこの企画だったんですね」
「いやいやいや、俺はそこまで諸葛亮じゃないっすよ?」
「いえいえ、わかってます、わかってますよ?」

 にこにこしながら山田先生はその場を去り、そして金銀の少女たちに驚きの視線で見つめられてしまった俺であった。

「あー、なんかよくわからんが、続きしよ」
「「・・・」」

 何とも微妙な空気になってしまいました。

 

 チーム内で三人中二人が日本人ではないということで、文化的な閾値を下げようと考えた俺は、土曜半ドンで訓練ではなくレクリエーションを敢行した。
 単純に学園の室内プールの使用申請を出したのだが、いつの間にかチーム一夏も加わることになっていた。
 つうか、いつの間にか一組全体の使用ということになっており、監督者として千冬さんが名を連ねている。
 山田先生は、まぁ、うん、犠牲になったんだ、うん。
 なぜか女性陣の大半が新品の水着を準備しており、その手回しの良さを感心したが、準備が間に合わなかった数人は「スク水」で、女子の失笑を受けたのだが、逆に俺と一夏は直視できない恥ずかしさを覚えていた。

「やべーぞ、一夏。高校生がスク水、それも旧スク水とか、もう、直視できない」
「・・・正直、おれもやばい」

 俺と一夏の視線を逸らしている意味を、的確に感じたスク水女子たちは、そのアピールを開始し、俺たち御包囲を開始したわけだが・・・

「すまん、今日はチームレクリエーションがメインなんだ。だから勘弁してくれ」
「うちもそうなんだ、わりぃ」

 俺と一夏の真摯な願いを聞き入れてくれたのはうれしいが、地味にアピールが続くことになり、色々と困った俺たちであったわけだが・・・

「なんだろう、ラウラのスク水は和むな」
「・・・同意する、祐司」

 そんな会話をする俺たちに、ラウラのドロップキックが決まり、盛大な勢いでプールに落とされたのであった。

 

 三人戦は実に順調に開始された。
 本来であれば学年別トーナメントと言う内容のはずであったが、三人戦になったことでトーナメントマップが圧縮され、そして招待客の興味を大いに引いていた。
 今回の三人戦は様々な戦略がとられ、戦略に絡めた戦術なども様々検討されたのであった。
 たとえば、三人中一人を整備専門に当てて、応急整備や補修などを行うことで機体の万全さを模擬戦中に図ったり、戦闘担当が一人しかいないかのように見せて、一試合1ISに絞った装備にして三人で乗り回したり、ほんとうに、細かい差を上げれば三桁に上る試行錯誤が提示されたことになる。

 そんな中、一年の三人戦のトーナメントマップは、流石にやり込んでいる四チームが準決勝まであがることになった。
 1.一組 織斑、オルコット、篠ノ之
 2.一組 阪上、デュノア、ボーデヴィッヒ
 3.二組 凰 、 趙 、フォスター
 4.三組 更織 、 ベッケンバウワー 、 テスタロッタ

 三組は詳しく知らないのだが、どうやら布仏さん経由で色々と研究していたそうで。

「だって、かんちゃんは私のあるじだしぃ~」
「・・・すげぇ、布仏さん、そういうプレイをしてるんだ」
「ちがうよ~、更織の従者の家系が布仏なんだよ~」

 なんでも、彼女の姉も更織さんの姉に仕えているそうだ。
 布仏さんの姉。
 なんだろう、ほんわか甘ユル美女とか言うイメージができてしまったんだが。
 それを口にしない方がいいという予感だけはある。
 この手の勘は無碍にしない方がいい。
 織斑家で培った自己防衛反応なのだが、なにげに超能力っぽいよな、これ。

 

 決勝は三組チームと俺たち。
 二組は俺たちに負け、一夏たちは三組に負けた。
 どちらの試合も僅差と言っていいもので、模擬戦終了とともに大量の拍手で会場はあふれた。
 とはいえ、決勝まで続くものではなく、緊張した時間が試合中も空気を凍らせ、まるで世界大会かのような重苦しいまでの緊張感であった。

 しかし、しかし。

 模擬戦に時間制限があるため、どうやっても結果が時間とともに訪れる。
 三人ともに健在の状態で時間切れ。
 最終結果は残存シールドエネルギーの比較となり、結果、本当に僅差、エネルギーの数値で言えば「10」という差で一組の優勝となった。

 そう、俺たちが勝利したのだ。

 ピットに詰めていた一夏とハイタッチして、シャルロットと抱き合い、ラウラと握手した。

「・・・祐司、おまえに感謝を」
「俺からも感謝だ、ラウラ」
「僕からも二人に感謝だよ!」

 三人で抱き合って、そして三人で同時に拳を突き上げた。

「「「だーーーーーーー!!!」」」

 その姿は多くの人に撮影され、中でも黛先輩が写した一枚が、新聞部の表紙の一端を飾ることとなったのは良かったことだと思う。

 その日の夕食時に行われた優勝記念パーティーは、一組だけではなく、各クラスにも参加を促した。
 お互いに健闘をたたえ、戦略をたたえ、そして織斑一夏制作の料理に舌鼓。
 そう、今回の料理はIS学園の食堂制作ではなく、ほとんど一夏が作り上げたのだ。
 俺も少しは手伝ったが、猫の手以下だった。
 あと箒も手伝っていたが、助手レベルであったと苦笑いをされてしまった。
 それはともかくとして、準決勝まで残ったことや料理の腕前なども含め、一年全体で一夏の株が急上昇。
 うんうん、モテ王子はすげぇなぁ。

「えーっと、祐司もモテモテだと思うんだけど、気づいてないのかな?」

 隣に座るシャルロットがひきつった笑みでこっちをみているが、気づかないわけではない。
 とはいえ、十把一絡げで「人気がある」というカテゴリーの話は気にしないことにしている。

「・・・それって、気づいてて無視するって事?」
「いや、無視じゃなくて、気にしない、だよ」
「御免、違いがわからない」

 さて、この辺が難しい。
 俺は、このIS学園にはいって、初めてレベルで女性から好意を寄せられていると感じている。
 それは国の威信を懸けたハニトラもあるし、企業代表が利益を絡めて動いている内容もあるだろう。
 でも、そんなの抜きで好意を寄せてくれている人も感じている。
 ただ、これを一つ一つ確認するとまずいことになる。

「まずい事って?」
「誰かを選ばなくちゃならないって事」
「・・・選ぶ? えっと、恋人は持ちたくないって事かな?」
「いや、俺も恋人はほしい。思春期だしあこがれもあるし。でも、俺や一夏が恋人を持つと言うことは、婚約と同じ意味だし、さらに言えば相手方の家族も含めた形で世界の荒波に飲み込まれるって事だ」

 あ、と言う顔になったシャルロットは、いろいろと思い当たったようだ。

「正直、この流れに逆らうことができる巨大な権力持ちのバックボーンがないと自由恋愛とか完全に不可能なんだよ、俺って」
「あー、うん、理解できたかも」

 苦笑いのシャルロットをなでる。

「はっきりと確認しないし出来ないけど、好意を寄せてくれる相手と、俺が好意を持った相手が重なれば、いろんなハードルを越えることもいとわないんだけど、今はちょっと難しいかな」

 そうなんだ、と肩を落とすシャルロット。
 そして周辺で聞いていた女子も気の毒そうに俺を見ている。

「まぁ、卒業までにでっかいバックボーンを見つければ良いだけの話だよ」

 ふんすと胸を張ると、失笑が周囲に広がったのであった。

 

 一週トバシになってしまったが、セシリアとの約束の日。
 週明け行われる臨海合宿用の水着を会に行くのでつきあえとか。

「あのーもしかして、セシリアさん」
「何ですか、祐司さん」
「水着の試着とかして見せていただくとかそういう感じでしょうか?」
「祐司さんのセンスを試させていただきますわ」

 実にレベルの高いハードルでした。

 まぁ、それはそれとして。
 俺自身、一夏と違って見た目が悪いので嫌悪感やら何やらを感じさせる影響があり、IS至上主義の女性からの攻撃的な視線が浴びせられることが多い。
 というか、IS適正が低くて不満屋で何も誇れるものがない人間ほど男を見下していたりする。
 逆にIS以外に価値を握っている人ほど女尊男卑からほど遠く、俺を見た目で差別することが少ない。
 まぁ、小学生の中盤以降は異性との差が出てくるところでIS至上主義の洗礼を浴びたりすると、なんの根拠もなく女尊男卑になったりするのが問題視されていたりするが、まぁ俺の知るところではない。
 そう、知ったことではないので・・・

「そこの男、その服を片づけて起きなさい」
「やなこった、ばばー」

 大人げない対応をしてしまったのは、勢いだけど。

「男の分際で、女に逆らうとどうなるかわかってるんでしょうねぇ!!」

 瞬間、ぎゃーと叫び声を上げて警備員を集め、俺を指さしてこう叫んだ。

「この男、私に痴漢をはたらいたわ!! 訴えてやるから捕まえなさい!!」

 困惑顔の男性警備員であったが、女性警備員が嗜虐的な顔をして俺に一歩踏み出したところで懐から一つの手帳を出す。

「IS学園所属生徒、一年一組阪上祐司である。IS学園は一切の外部干渉を拒絶する存在で、それが日本国法律であっても同様である。加えて言えば、痴漢をされたというばばーには、私がさわった痕跡は一切ないことを科学的に証明できるので、その女性を取り押さえることを政府要請する」

 真っ青になったのは女性警備員。
 逆に男性警備員はそのままばばーを取り押さえた。

「な、な、な、男がIS学園にいるなんて嘘よ!!騙されてるんじゃないわよ!!」

 もがき暴れるばばーであったが、俺の見せているIS学園生徒手帳の学生証は本物であり、すでに緊急事態として「非常ボタン」がおされている。
 一時間もしないで教員が・・・

「なにがあった、祐司」
「あれ、千冬さん、はやすぎじゃないっすか?」
「・・・私とて買い物ぐらいはする」

 あー、なるほど、と感心しつつ状況説明をしていると、押さえつけられていた女が叫んだ。

「千冬様、千冬さまぁ、たすけてぇ!!! 程度が低くて低脳で、野蛮でバカな男に陥れてるんですぅぅぅ!!!!」

 そこから続く俺の悪行を語る女。
 途中千冬さんの怒気が女に浴びせられた。

「黙れ、勘違い女が。貴様のようなくず女に祐司が絡むはずがなかろう。見ず知らずのバカ女より幼い頃から理解し合っている祐司の話を信じるのが当たり前だ」

 強い口調ではなかった。
 しかしばばーは気絶して力なく伏せていた。

「まぁ、なんだ、祐司。おまえは悪くなかったが、気が触れたバカを相手するときに正論だけでは切り抜けられないことを理解しろ」
「・・・次からはもっとスマートに陥れます」
「そうではない、そうではないのだが、まぁ仕方ないか」

 苦笑いの千冬さんがなぜか二組の水着を俺に見せた。

「ところで祐司、私にはどっちが似合う?」
「黒のセパレート」
「うむ、参考にさせてもらおう」

 にっこり微笑んだ千冬さんが去った後、ばばーは連行され俺は政府要請を正式にする為の書類を書くために事務所へ連行されたのでした。
 もちろん、セシリアも一緒であったが、その後に水着を選んで、すこし鼻血を噴いた。
 やべーって、あの乳。
 弾ける寸前ですよ。
 ・・・つうか、おれ、女性恐怖症気味だったんだけど、IS学園のおかげでコミュ障緩和になってる気がするわ。
 鈴とか千冬さん以外でも女性と会話ができるのって、結構いやされるなぁ。